Research

発生段階で神経機能と皮膚機能には密接な関係が存在することは良く知られた事実である。さらに、成体となっても、神経と皮膚には有機的な機能連関が存在する可能性がある。本講座では、アルツハイマー病に代表される神経変性疾患の発症と皮膚機能の関連性をテーマとした研究を行なう。

研究テーマ

  1. 1.皮膚より分泌されるアルツハイマー病抑制因子CLSPやその制御因子
  2. 2.皮膚機能の老化などによるCLSP 発現制御機構
  3. 3.皮膚機能と神経変性疾患発症の関連性

研究概要

東京医科大学薬理学分野では、最近、主として皮膚組織から分泌され神経組織で機能を発揮する新たな皮膚由来神経栄養因子CLSPを発見した。この因子は生理的には神経機能を維持することに関係し、その老化に伴う機能不全がアルツハイマー病などの神経変性疾患の発症に関係する、アルツハイマー病発症抑制因子である可能性がある。本講座では、皮膚機能の基礎研究を行っているノエビア研究部と神経研究を行う本学薬理学分野が連携し、皮膚神経機能連関の観点から、CLSPなどによる神経機能制御メカニズムと神経変性疾患発症の関連性を明らかにする。