全訳版

IV.A.11. 図

 図は、プロによって描かれ撮影されたものか、写真画質のデジタルプリントで提出すること。最近では、印刷にふさわしいバージョンの図に加えて、ウェブ版に高画質で載せられるフォーマット(JPEGやGIF)での電子ファイルの提出を求める学術誌もある。著者は、ファイルの画質が掲載に支障のないものであることを確認するため、提出前にコンピュータの画面上でファイル画像をチェックすること。

 X線写真、スキャン、その他の診断画像や病理診断標本、顕微鏡写真の画像については、解像度が高くて光沢のある白黒写真かカラー写真〔通常127×173mm(5×7インチ)〕を使う。図を描き直す学術誌もあるが、そのまま使用するところが多いので、図中の文字、数字、記号は、明確で全体的に均一でなければならず、またサイズは出版時に縮小しても十分判読可能なようにしておくこと。図表は、スライドプレゼンテーションでそのまま使われることが多いので、できるだけそれ自体で理解できるようにする。図のタイトルや詳細な説明は、図中ではなく、図の説明文中に入れるようにする。

 顕微鏡写真には、内部スケールマーカーを入れること。顕微鏡写真で使用される記号、矢印、文字は、背景とのコントラストをはっきりさせること。

 人物の写真を使用する場合は、対象者の身元が判明できないようにするか、写真の使用許可書を添付すること(III.D.4.a Competing Manuscripts Based on the Same Study 参照)。可能なかぎり掲載許可を本人から得ておくこと。

 図は、本文で引用される順に通し番号をつける。図がすでに発表されている場合は、引用元の出典を載せ、著作権の所有元からのデータ複製許可書を提出すること。公的財産であるもの以外は、著者資格や出版社に関わらず、使用許可が必要である。

 カラーの図については、カラー・ネガ、ポジスライド、カラープリントのうちどれが必要か学術誌に確認すること。編集の際に便利なように、図の複写すべき部分に印をつけておいてもよい。著者が追加費用を負担しないと図をカラーで出版しないという学術誌もある。

 著者は、電子フォーマットで提出する図についての規定を学術誌に問い合わせること。

解説版

IV.A.11. 図

 本セクションでは、図の扱い方に関する情報が提供されている。

 図は、手書きしたものの写真やデジタルプリントなど、どんなタイプでも、投稿する段階でそのまま印刷できる状態にしておかなければならない。多くの学術誌は図を描き直さず、著者が提出した図をそのまま使うので、提出する図は印刷するにふさわしいクオリティにしておく必要がある。ハードコピーのほかに、学術誌によっては図を電子フォーマット(JPEGやGIFなど)で提出させるところもある。このような図も、学術誌の電子版に載せられるような画質にしておく必要がある。とくに、図をJPEGやGIFフォーマットで保存する際は、圧縮率を手動で調整できるので注意が必要である。ファイルを圧縮すると、ファイルサイズが減るので、Eメールで送るのに適した形にはなるが、画質が下がるというデメリットもある。そのため、投稿前に各ファイルの最終版をコンピュータのスクリーン上で必ずチェックすること。

 診断画像やその他の写真はすべて、127 × 173 mm の写真用光沢紙に印刷し提出すること。画像はピントが合っていて、かつハードコピー版でよくあるように図が縮小されてしまっても、画像上の記号がはっきりと読める大きさにしておくこと。この場合も、図を書き直してくれる学術誌は少ないので、著者の責任においてこれらの基準を満たした図を提出すること。図の理解に必要な文字や数字やその他の記号以外は、図表中にタイトルや詳細な説明などは入れない。そういったものは図表の説明文(figure legends)に含める。

 顕微鏡写真には、画像の実際の大きさが読者にわかるように、内部スケール・マーカー(図の内部寸法を示す棒目盛り)をつけること。記号や印は、顕微鏡写真の背景と照らし合わせたときに目立つ色にする。背景が暗い画像の部分では、記号は明るい色、背景が明るい場合は逆に記号を暗い色にするとよい。  人物の写真は、見ても身元が判明できないように処理しなければならない。単に患者の眼の上を黒く目隠しするだけでは十分でない。人物が特定できるような画像を出す際には、患者から写真使用の許可書を得なければならない。身元を判別できない場合でも、投稿する画像に写っている人物全員から使用許可書を得ておくことが勧められている。受け取った許可書は、投稿時に原稿とともに提出し、許可書のコピーは、著者自身の記録のためと、論文がリジェクトされた場合に他の学術誌に提出するためにとっておくこと。

 表と同様、図も本文で言及された順に番号を付けること。引用元の出典を載せ、著作権の保有元から許可書を得た上でなら、同一著者か別の著者名で以前に発表した図を使用してもよい。著作権の保有元は通常は著者ではなく、原著論文を発表した学術誌または出版社である。公有財産である資料(著作権のない資料や著作権が失効した資料)は、使用許可書を得ずに自由に使ってもよいが、剽窃(盗用)にならないよう出典は明らかにする必要がある。

 カラーの図表については、学術誌によって方針が異なる。カラー・ネガ、カラースライド、その他のカラープリントの提出を求める学術誌もあれば、それに加えて電子ファイルの提出を求めるところ、または図の電子ファイルだけを提出するよう指定する学術誌もある。著者は、投稿先の学術誌の投稿規定のカラー図表の提出に関する項目を確認し、必要に応じて詳細を編集局に問い合わせること。出版物には図の一部分だけを載せたい場合は、その部分がどこかはっきりと分かる略図を同封する。カラーの図は、単色のものよりかなり高価なので、学術誌によっては、カラーの図にかかる付加コストを、著者に(一部)負担させるところもある。

 電子フォーマットで提出する図に関しては学術誌によって規定が異なるため、著者は投稿先の学術誌の投稿規定を注意深く確認すること。適切なフォーマットや提出の仕方などの詳細については必要に応じて編集局に問い合わせること。

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