消化器外科・移植外科 Digestive Tract Surgery and Transplantation Surgery
診療概要
私どもの消化器外科・移植外科は、消化器疾患の外科的治療、内視鏡治療、化学療法などを行う消化器外科と、腎移植を中心とする移植外科を2本の柱とする総合的外科診療チームです。各分野の専門医を多数有しており、関連学会の専門医修練施設および移植実施施設に認定されております。
消化器外科
食道から直腸までの消化管と肝臓、膵臓、胆道(胆嚢、胆管)などの幅広い消化器系の疾患を対象として治療を行っています。各臓器の悪性腫瘍が多くを占めますが、それ以外にも胆石症などの良性疾患、炎症性疾患、外傷・穿孔性腹膜炎などの救急疾患も扱っています。
代表的な疾患の治療内容について以下に列記します。
- 肝臓癌に対しては、癌の進行度と肝機能に応じて消化器内科や放射線科と協議しながら、手術療法、ラジオ波腫瘍焼灼療法(RFA)、肝動脈塞栓療法(TAE)のいずれか、あるいはこれらを組み合わせた治療を選択します。小型で切除の容易な部位の腫瘍では傷が小さく患者さんの負担の少ない腹腔鏡下の肝切除を行っています。
- 膵臓、胆嚢、胆管などの癌は診断、治療ともに難しく専門的な技術を要しますが、当院では経験豊富な診断医と外科医を揃えて、精密な術前診断とともに難易度の高い手術を行っています。他院で治療不能といわれた患者さんに対しても、あきらめずに血管合併切除などの拡大手術から抗癌剤治療まで幅広い治療を提供します。
都内に26施設しかない日本肝胆膵外科学会高度技能修練施設にも認定されており、肝・胆・膵癌に対して高難度手術を手がけています。 - 胆石症、胆嚢ポリープに対しては腹腔鏡下胆嚢摘出術を行い、お臍の15 mmの傷から胆嚢を取り出します。4~5日の短い入院期間で治療が終了します。美容的なことも気にされる方には、お臍の傷だけで手術を行う単孔式手術を用いてほとんど傷が分からないようにすることも可能です。
- 胃癌に対しては、手術療法を中心に、早期癌には最新の内視鏡的治療(内視鏡的粘膜下層切開剥離術:ESD)を行っています。手術では腹腔鏡を用いて傷を小さくし、術後の疼痛が少なく社会復帰の早い低侵襲手術を導入しています。
- 大腸癌に対しては、患者さんの状態、癌の進行度に応じてガイドラインに沿ったベストの手術術式を検討しています。結腸癌では腹腔鏡補助下手術、また直腸癌では術後の排尿障害・性機能障害を防ぐための自律神経温存術式や肛門括約筋部分切除による肛門温存術式などを積極的に取り入れています。
- 食道癌に対しては、手術以外にも抗癌剤と放射線を併用した化学放射線療法、内視鏡的治療、ステント治療など様々な方法を用いた集学的治療を行っています。
以上、代表的な疾患について述べましたが、いずれの疾患においても患者さん個人個人の病態とニーズに合わせて低侵襲手術から拡大手術まで幅広い治療法を検討し、ベストのものを選択するよう努めています。
頻度の高い手術にはクリニカルパスという標準的な治療の計画表を用い、患者さんが治療の過程を理解し易く、安全で合理的な医療を提供できるよう工夫しています(現在胆石症、鼠径ヘルニア、胃癌の一部に適応)。これにより入院期間も必要最小限に留めることができます。
また在宅医療や緩和ケアの必要な患者さんに対し、近隣の医療機関との病診あるいは病病連携を活用して積極的に取り組んでいます。
外傷や腹部救急疾患に対しては、第三次救命救急医療機関として常に緊急手術の対応が可能な体制を整えております。
対象疾患
- 食道、胃、大腸などの消化管の癌
- 肝臓、膵臓、胆管の悪性腫瘍
- 胆石症、胆嚢ポリープなどの良性胆嚢疾患
- 潰瘍性大腸炎、クローン病などの手術を必要とする炎症性腸疾患
- 脾臓、副腎などの疾患
- 成人並びに幼少期の鼠径ヘルニア
- 外傷や穿孔性腹膜炎などの救急疾患
移植外科
腎移植
慢性腎不全に対する究極的治療として腎移植があります。当科では八王子医療センター開設以来2011年3月までに420例を超える腎移植を行っています。生体腎移植、献腎移植とも積極的に施行していますが、最近の特徴として、血液型不適合移植、夫婦間移植の増加が挙げられます。また鏡視下ドナー手術の導入、免疫抑制療法の進歩により術後合併症の減少、入院日数の短縮を図っております。
又、当センターは多摩地区唯一の腎移植及び膵移植登録可能施設であり、献腎移植希望者の登録業務、地域における腎移植の啓発活動にも積極的に取り組んでいます。また肝臓、膵臓など他の臓器移植の相談にも応じています。
血液浄化療法
当科では腎不全治療の一環として、救命救急センター、特定集中治療部、腎臓内科と協力して、肝不全に対する血漿交換療法、腹膜炎に対するエンドトキシン吸着療法、高脂血症に対するLDL吸着療法を始め、免疫吸着療法、持続血液ろ過透析などの特殊血液浄化療法を24時間体制で行っています。
バスキュラーアクセス
センター内及び地域病院外からの要請により、血液透析のためのバスキュラーアクセス作成、腹膜透析のためのカテーテル留置ならびにそれらのトラブル対応を行っています。その専門外来(アクセス外来)を火曜、水曜に開設しています。
腎不全外科
保存期腎不全、人工透析、腎移植後の患者さんに発生する種々の外科的合併症、偶発症に対して、外科的処置、手術を行っています。腎不全という特殊な病態下での手術には特別な準備、対応、術後管理を要します。
対象疾患
- 慢性腎不全患者の移植・一般外科
認定施設
-
- 日本外科学会認定医、外科専門医制度修練施設
- 日本消化器外科学会専門医修練施設
- 日本消化器病学会専門医修練施設
- 日本肝胆膵外科学会高度技術修練施設
- 日本献腎移植認定施設
- 腎臓移植登録施設
- 膵移植認定施設
- 膵臓移植登録施設
- HLA検査センター
スタッフ紹介
| 氏名・職名・卒年 | 専門領域 | 外来診療日 | 資格 |
|---|---|---|---|
| 島津 元秀 教授 (しまづ もとひで) 慶応大 昭和49年卒 |
消化器外科、肝胆膵外科、内視鏡外科 | 火、木 |
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| 寿美 哲生 講師 (すみ てつお) 東京医大 昭和62年卒 |
消化器外科、大腸肛門外科、内視鏡下手術 | 月、水 |
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| 片柳 創 講師 (かたやなぎ そう) 東京医大 平成5年卒 |
消化器外科、胃外科、内視鏡下手術 | 金、土 |
|
| 岩本 整 講師 (いわもと ひとし) 東京医大 平成7年卒 |
移植外科、一般外科、腎不全外科 | 月、金 |
|
| 中村 有紀 講師 (なかむら ゆうき) 東京医大 平成9年卒 |
移植外科、一般外科、腎不全外科 | 土 |
|
| 濱 耕一郎 助教 (はま こういちろう) 東京医大 平成7年卒 |
移植外科、一般外科、腎不全外科 | 木 |
|
| 阿部 雄太 助教 (あべ ゆうた) 慶応大 平成10年卒 |
消化器外科、肝胆膵外科 | 火、木 |
|
| 今野 理 助教 (こんの おさむ) 東京医大 平成12年卒 |
移植外科、一般外科、腎不全外科 | 水 |
|
| 野村 朋壽 助教 (のむら ともひさ) 東京医大 平成12年卒 |
消化器外科 | 土 | |
| 木原 優 助教 (きはら ゆう) 東京医大 平成12年卒 |
移植外科、一般外科 | 月 |
|
| 平良 眞一郎 助教 (たいら しんいちろう) 東京医大 平成12年卒 |
移植外科、一般外科 乳腺・化学療法 |
月 |
|
| 横山 卓剛 助教 (よこやま たかよし) 東京医大 平成14年卒 |
移植外科、一般外科、腎不全外科 | 金 |
|
| 高野 公徳 助教 (たかの きみのり) 慶応大 平成15年卒 |
消化器外科 | 水 |
|
外来診療担当
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1診(消化器外科) | 寿美 哲生 | 島津 元秀 | 寿美 哲生 | 島津 元秀 | 片柳 創 | 片柳 創 |
| 2診(消化器外科) | 木原 優 | 阿部 雄太 | 高野 公徳 | 阿部 雄太 | 横山 卓剛 | 野村 朋壽 |
| 3診(移植外科) | 岩本 整 | アクセス (当番制) |
今野 理 | 濱 耕一郎 | 岩本 整 | 中村 有紀 |
| 4診(移植外科) | 移植 相談外来 |
- | - | - | - | - |
専門外来 移植相談
- 月曜日 時間:9:30~11:30
- 担当医 岩本 整
- 受診ご希望の方は前もって 移植コーディネーター までご一報下さい。





