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ミニコミ誌「みどりの丘」

2008年07月1日発行 今月のおはなし

低侵襲(ていしんしゅう)手術ってナーニ?

消化器外科 教授 島津 元秀

『低侵襲手術』という言葉をよく耳にするようになりましたが、どんな手術なのかご存知でしょうか? まず、『低侵襲』という意味ですが、簡単にいうと患者さんの苦痛が少なく体にやさしいということです。

医療の最終目的は患者さんを治すことですから、その目的のために我慢して耐えてもらわなければならない診療行為があることは事実です。昔から『良薬口ににがし』というのはこのことをさしています。特に外科では手術が基本的な治療手段ですから、治すために傷を負わせるのは当然のことと考え、偉大な外科医ほど傷が大きいと言い伝えられてきました。しかし、医学、医療器械の進歩とともに、同じ内容の手術がより小さな傷で、より短時間にできるようになってきました。従来、大きな傷は病巣を直接よく見て、確実な手術操作をするために必要だったのですが、現在では人の目よりもよく見える内視鏡や、自動的に組織を縫い合わせる器械が開発され、1cm位の小さな傷からそれらをおなかの中に入れて胆嚢、胃腸の手術ができるようになりました。この手術は腹腔鏡下手術と呼ばれ、健康保険の適応になっています。傷を小さくすることで術後の痛みが軽くなり、癒着が減り、早く回復・退院できたりするメリットがあるので、低侵襲手術といえます。さらに特定の施設では、肝臓、膵臓などの難しい手術にも、腹腔鏡下手術が行われるようになりましたが、安全に施行するためには熟練した技術が必要なことはいうまでもありません。傷を小さくしたためにかえって手術時間が長くなったり、合併症が増えたりしては元も子もありません。器械がいくら進歩しても最終的にそれを使うのは人間なのです。本センターの消化器外科では病気を確実に治すことと同時に、できるだけ低侵襲な治療を行うことをめざして日々研鑽しております。

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