第43回日本呼吸機能講習会A1-コース受講御希望の皆さん、本コースへの御参加、誠に有難う存じます。此の講習会は今年は東京で開催されます。
 私達、講師陣は呼吸器疾患を取り扱う上で呼吸機能がどうベッドサイドのケアに関わりを持ち、どう応用すればより良いケアに結びつくかを看護婦の皆さんと共に学びたいと言う一念で毎年、教育を担当して参りました。
 日常生活の上でも、皆さんは何の疑問も抱かずに自律的呼吸をしておられますが、どのような生理学的機序で我々は呼吸しているのでしょう?
 例えば咳をしたり、くしゃみをしたり、囁いたり、ローソクを吹き消したり、あるいは素潜りをされたりしますが、各々の行為の遂行に呼吸機能検査で把握されるどの分画が関与しているのでしょうか?
 生命徴候は多くの場合は看護婦さんがベッドサイドで測定して下さるのですが、異常値が出た場合、果たしてその生理学的な解釈が出来ているのでしょうか?
 BP180/70、呼吸数30回、脈拍数130、体温36度Cなどは一体、生理学的にどう解釈されるのでしょうか?
 動脈血ガス分析上、PaCO2 が60Torr の時、患者の呼吸数が16回の場合と40回の場合とでは病態生理学的にどう違うのでしょうか?
 喘息発作中の患者さんのPaO2<20Torrでは多くの場合、徐脈や心停止が起こるのに、私の外来にはPaO2=18Torrでちゃんと歩いて来られた患者さんが居られましたが、一体、此の違いは何なんでしょう?
 このような素朴な疑問を皆で考え、確かな解答を得て明日のベッドサイドのケアに役立つ勉強会にしたいと言うのが、この講習会の私達の願いなのです。
 日頃臨床の場で疑問に思っている事をこの講習会では思う存分、解決し合おうではありませんか。ベッドサイドの看護を10倍楽しむ方法の勉強会だと御考え下さい。
 皆さんにお目に掛かれる日を心楽しみにお待ち致しております。

A1コース主任 宮城征四郎

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