受講生の皆さん(受講しようと思っている皆さん)、呼吸器疾患患者さんのケアはなかなか手がかかり、神経を使いますね。その大きな原因の一つは、患者さんの状態を的確に判断することが難しいことだと思います。重症なのか、軽症なのか、経過観察でいいのか、報告して対処が必要なのか。こういうことが分かったら、日常のケアのポイントも良く分かり、仕事も能率良く楽にできるのに。
 呼吸器疾患は他の臓器疾患に比べると日常の観察や処置がとても重要な位置をしめますし、重症化や急変といった出来事にも対処できるようになります。一般に医療のイメージとして浮かぶレントゲンとか、高度な血液検査よりも、身近なバイタルサイン、呼吸状態の把握がずっと重要です。そして、それはトレーニングで誰でもできるようになるのです。
 A1コースではこのようなナーシングスキルを鍛えるために勉強し、実習します。これまでと違うのは、ケアのコツを伝授してもらうだけでなく、身体の正確な生理学的な知識を元にして自分がやっていることの意味を確認しながら、確実に身に付けていくところです。
 この講習会が終わったら、あなたは患者さんの呼吸状態を的確に判断できるようになり、急変を見落とすことなく、自信を持って仕事につくことができるようになるでしょう。

A1コース副主任 栂 博久(とが ひろひさ)

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