呼吸器専門医を目指す先生方、Bコースへようこそ。
 臨床呼吸機能講習会は別名VA / Qクラブと呼ばれています。 すなわち換気と肺血流の関係がその主題のひとつです。 実際に、生体の酸素摂取と炭酸ガス排出は換気と血流の関係により決定されています。 
 その酸素摂取と炭酸ガス排出の決定要因の一つが有効肺胞換気量であり、それに影響を及ぼすのが1) 肺実質病変、2) 肺間質病変、3) 気道病変、4) 呼吸筋機能、5) 神経性調節、6) 化学調節、7) 呼吸中枢機能、8) 上位中枢機能などです。 
 一方、肺血流量を決定しているのが肺血管抵抗・心拍出量であり、それに影響を及ぼすのが1) 肺血管病変、2) 心機能などです。 
 換気の変化は肺血流に影響(ex. 低酸素性肺血管攣縮)を及ぼし、肺血流の変化(ex. 肺血栓塞栓症)は換気に影響を及ぼします。 これらの目に見えない病態の変化を、換気機能診断・血液学的診断・画像診断・血行力学的診断の統合により理解し、どのように治療に結びつけるのかを学ぶのが、臨床呼吸機能講習会Bコースの目的です。
 皆さんにおめにかかれる日を楽しみにしています。

Bコース副主任 巽浩一郎

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