移植外科
腎移植とは
腎移植とは
腎移植は慢性腎不全を患った患者さんへドナーから腎臓(左右どちらか)の提供を受け植える手術方法です。腎代替療法の一つですが、腎不全を根治させる唯一の治療方法です。
透析患者さんの約30万人に対して、移植を希望され、献腎登録されている方は約1万1千人、年間の総移植数は1000~1200例、うち献腎移植は200例弱、生体腎移植が1000例前後となっています。
年次別腎移植患者数(2009年ファクトブックより)
| 年 | ~70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 生体腎移植 | 137 | 38 | 37 | 82 | 117 | 131 | 133 | 170 | 221 | 176 | 236 | 242 | 249 | 339 | 405 | 417 | 470 | 549 | 534 | 547 |
| 心停止下腎移植 | 37 | 4 | 4 | 4 | 8 | 4 | 22 | 27 | 36 | 51 | 49 | 118 | 154 | 191 | 159 | 143 | 174 | 163 | 198 | 261 |
| 計 | 174 | 42 | 41 | 86 | 125 | 135 | 155 | 197 | 257 | 227 | 285 | 360 | 403 | 530 | 564 | 560 | 644 | 712 | 732 | 808 |
| 年 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 00 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 生体腎移植 | 551 | 463 | 402 | 323 | 399 | 432 | 453 | 437 | 540 | 566 | 603 | 554 | 635 | 728 | 730 | 834 | 939 | 1037 | 991 |
| 心停止下腎移植 | 220 | 234 | 207 | 197 | 199 | 172 | 186 | 159 | 149 | 150 | 139 | 135 | 112 | 134 | 167 | 144 | 182 | 163 | 184 |
| 計 | 771 | 697 | 609 | 520 | 598 | 604 | 639 | 596 | 659 | 724 | 749 | 705 | 757 | 866 | 903 | 994 | 1136 | 1224 | 1201 |
腎移植の種類
腎移植は生体腎移植と献腎(けんじん)移植に二分されます。
身近な方が腎提供をしていただける場合は生体腎移植となり、ドナー(提供者)から左右どちらかの腎臓を提供してもらいます。腎臓は1つでも従来通りの生活や仕事が可能です。
一方、脳死ドナーもしくは心停止ドナーから提供された腎臓を移植することを献腎移植と呼びます。生体腎移植が行えない場合は献腎移植を選択することになります。この場合、日本臓器移植ネットワークに「腎移植希望者」として登録する必要があります。
当センターでは、この登録業務も行っています。
血液型不適合移植について
以前は血液型が異なる場合の臓器移植は不可能とされていましたが、現在は免疫抑制剤の進歩や免疫学的研究の進歩により、血液型が違っていても移植が可能になっています。
夫婦間移植について
もともと夫婦は遺伝的には「別人」ですので免疫学的には臓器移植は不利になりますが、免疫抑制剤の進歩により血縁者からの腎移植と遜色ない成績になっています。
日本移植学会倫理規定において配偶者を含め姻族3親等までドナーとして腎提供が可能とされています。
腎移植の適応
レシピエント
腎移植は、慢性腎不全を患っている方すべてが対象となります。透析をすでにはじめられている方はもちろんですが、これから透析をスタートされる予定の方も対象になります(先行的腎移植)。
年齢や元の病気(糖尿病など)の進行具合、透析期間によっては手術が難しい場合もあります。また悪性腫瘍や活動性感染症がある場合は残念ながらすぐに移植手術は行えません。
患者さん個々で状況は異なりますので、遠慮なくご相談下さい。
対象疾患
糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、IgA腎症、腎硬化症、先天性腎低形成、馬蹄腎、嚢胞腎、妊娠中毒症など。
ドナー
生体腎移植の場合、親族6親等ならびに姻族3親等までがドナーとして腎提供が可能です。
配偶者、兄弟、親、子に加え、叔父(母)・伯父(母)、甥・姪も可能です。自ら提供の意思をお持ちの方で健康であれば、改めて全身精密検査を行い腎提供が可能かチェックを行います。特に腎機能、悪性腫瘍については念を入れて検査を行います。
親族優先提供とは
改正臓器移植法の一部が施行されました。~平成22年1月17日より、親族への優先提供が始まります~
- ご本人(15歳以上の方)が臓器を提供する意思表示に併せて、親族へ優先提供の意思表示を書面により表示している
- 親族(配偶者※1、子ども※2、父母※2)が移植希望登録をしている
- 医学的な条件(適合条件)を満たしている
- ※1 婚姻届を出している方。いわゆる事実婚の方は含みません。
- ※2 実の親子のほか、特別養子縁組による養子及び養父母を含みます。
【親族への優先提供が行われる場合】
- (社)日本臓器移植ネットワークのホームページから意思を登録する。臓器提供意思登録サイトから、意思を登録することができます。
ホームページ: http://www.jotnw.or.jp モバイルサイト: http://www.jotnw.or.jp/m - 臓器提供意思表示カード・シールなどの意思表示欄に記載する。余白に「親族優先」と記載することができます。
(優先提供する親族の名前を記載した場合の取扱いは、【親族への優先提供の意思を表示する方法】Ⅱをご覧ください)
【親族への優先提供の意思を表示する方法】
- 医学的な条件などにより移植の対象となる親族がいない場合は、親族以外の方への移植が行われます。
- 優先提供する親族の方を指定(名前を記載)した場合は、その方を含めた親族全体への優先提供意思として取り扱います。 「○○さんだけにしか提供したくない」という提供先を限定する意思表示があった場合には、親族の方も含め、臓器提供が行われません。
- 親族提供を目的とした自殺を防ぐため、自殺した方からの親族への優先提供は行われません。末期腎不全治療の選択とインフォームドコンセント




















