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東京医科大学 皮膚科学教室
Tokyo Medical University
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水虫外来

■ 水虫外来
水虫はカビの一種である白癬菌が人の角質や爪などに感染することによって発症します。水虫外来では、皮膚真菌症、いわゆる水虫(足白癬)、爪水虫(爪白癬)、いんきんたむし(股部白癬)、たむし(体部白癬)、しらくも(頭部白癬)、などを拝見しています。また当外来では、カンジダ症、瘢風、脂漏性皮膚炎など皮膚真菌が関係する疾患も専門にしており、各種原因菌の培養同定や、原因菌の遺伝子同定、治療効果の比較研究も行っています。 これらの病気の診断は皮膚科医が顕微鏡で真菌の存在を確認して確定されます。患者様の自己診断でみずむしと思っておられても、実際は違う場合もありますので、皮膚科を一度受診してみてください。水虫外来を初めて受診される場合は、抗真菌薬(水虫薬)を1週間以上塗らない状態で来院してください。

■ 足白癬
足白癬は頻度の高い順に趾間びらん型、小水泡鱗屑型、角質増殖型に分類されます。
■趾間びらん型
ゆびの間(趾間)が白くふやけて、皮膚はむけるとじくじくします。このタイプは、細菌の二次感染を伴うと、腫れたり、痛みがでたりします。
■小水疱鱗屑型
夏に多く、強いかゆみを伴い足底に小さな水疱や鱗屑(小さな角質片)ができます。
■角質増殖型
難治性で足底がガサガサし、皮膚が厚くなります。爪白癬を伴うことが多く、痒みは強くありません。
■治療
抗真菌外用薬を約1ヶ月間、1回/日患部に塗付します。症状がなくなっても、1〜2回/週外用を続けるのが再発を予防するポイントです。

■ 爪白癬
爪の先端から白〜黄白色に濁ってくることが多く、進行すると爪が厚く、もろくなります。以前、爪水虫は治らないと言われていましたが、近年は抗菌活性の強い抗真菌内服薬が開発され、高い治療効果が得られています。
■抗真菌薬の内服
イトラコナゾール: パルス療法 400mg(8カプセル)/日、1週間内服3週間休薬を計3回繰り返す。
テルビナフィン : 125mg(1錠)/日、1日1回6ヶ月継続
■抗真菌薬の外用
内服薬が使用できない場合は、抗真菌外用薬(液体)を1回/日、患部に塗付します。爪が厚い場合は、ヤスリで削ったり、先端が尖ったもので爪に穴を開けて塗付したりします。爪の先端部分だけが白くなっている場合は治療が可能ですが、爪全体が白くなっている場合には完治は難しくなります。しかし他人にうつさなくすることはできます。

■ 生活上の注意点
人の足は1日1リットル以上の汗をかくといわれています。湿度の高い状態だと水虫菌も繁殖しやすいので、靴下、靴は毎日取り替え、1日1回は足をきれいに洗いましょう。また家族に水虫の人がいたら全員で治療を開始しましょう。