大動脈瘤の直径が大きくなればなるほど,破裂する危険性が高まります.いったん破裂してしまうと治療は困難になり,外科手術の成績も悪く,専門病院で緊急手術を行っても,その成功率は50%程度です.したがって,瘤が破裂する前に治療するのが原則です.そのほかに,動脈瘤を治療しないで放置しておくと,瘤の壁や内部にある血塊や動脈硬化片が剥がれて血管内に流れ出し,動脈の先端に詰まって障害を起こしてしまうこともあります.
手術を決断するタイミングは一般的に「動脈瘤の大きさ」といわれています.腹部大動脈瘤では通常,その直径が5〜6cmになれば破裂の危険性が高まるので手術を行うとされていますが,4cm程度でも破裂の危険がないとはいえません.ご本人やご家族にとっても,破裂するかもしれない動脈瘤があるといわれたままで心配するより,いずれ手術しなければならないのであれば,状況の許す限り治療しておいたほうがより安全ともいえるのです.一方,胸部大動脈瘤の場合は,腹部よりも手術が難しくなるので,6cmまで様子をみるのが一般的です.
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