研究活動 プレスリリース

【プレスリリース】東京医科大学 高齢総合医学分野 清水 聰一郎主任教授らの研究グループが、アルツハイマー病患者における新型コロナウイルスの認識率と抑うつ傾向との関連を調査 -コロナ禍における認知症患者のケア方法のヒントに-

 このたび、本学高齢総合医学分野 清水 聰一郎主任教授らの共同研究グループにおいて、新型コロナウイルス感染拡大におけるアルツハイマー病患者の抑うつ傾向について、アルツハイマー病患者における新型コロナウイルスの認識率との抑うつ傾向との関連を調査した研究結果が、2020年9月15日 米国誌「Journal of Alzheimer's Disease」(オンライン版)に掲載されました。

 ■プレスリリースはこちら>(PDF)

【概要】

 新型コロナウイルス感染拡大は、認知症患者とその介護者に大きな影響を与えていると考えられています。本学高齢総合医学分野 清水 聰一郎主任教授らの研究グループは、新型コロナウイルス感染拡大におけるアルツハイマー病患者の抑うつ傾向について、今回、126名のアルツハイマー病患者における新型コロナウイルスの認識率との抑うつ傾向との関連を調査しました。

 緊急事態宣言明け直後の神経心理検査の結果に加え、「新型コロナウイルスを知っていますか?」「なぜマスクを着ているのですか?」の質問に対する回答について検討しました。その結果、重度のアルツハイマー病患者では新型コロナウイルスの認識率が低く、マスクを着用している理由を理解していませんでした。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の深刻さを理解していないため、うつ傾向も軽度でした。重度の認知症患者が時事的な話題を知らないという当たり前のことを示しているだけに見えるかもしれませんが、これらの結果は、新型コロナウイルス感染拡大中の認知症患者のケア方法と、限られた時間とスタッフの配置方法について、ヒントがあると考えられます。よって、重度の認知機能障害のある患者に対しては、認知機能低下の予防とADLの維持に努めるべきであり、マスク着用の必要性を説明する時も新型コロナウイルス感染症を理解していない前提で説明する必要があります。一方で、軽症の認知機能障害患者には、心理的ストレスの軽減とうつ傾向などの精神的ストレスを優先するべきであると結論づけました。

ページトップ