2024/08/27
研究活動 プレスリリース

【プレスリリース】東京医科大学免疫学分野の横須賀忠主任教授ら研究チーム「免疫チェックポイント分子LAG-3による新たな免疫抑制メカニズムを発見」~ チェックポイント阻害剤抗LAG-3抗体によるがん免疫療法の理解に期待 ~

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 東京医科大学(学長:林 由起子/東京都新宿区)免疫学分野 横須賀 忠主任教授、若松英講師を中心とする研究チームは、免疫チェックポイント分子LAG-3の超解像分子イメージングを行い、LAG-3を発現するTリンパ球(T細胞)が、抗原提示細胞からMHCクラスII分子をもぎ取り(トランスエンドサイトーシス*)、抗原提示能力を低下させることを発見しました。この研究は日本学術振興会科学研究費補助金の支援のもとで行われたもので、その研究成果は国際科学誌 Cell Reports(IF=7.5)のオンライン版に8月26日(米国東部時間)付けで掲載されました。この成果によって、今後第3の免疫チェックポイント阻害剤として期待がかかる抗LAG-3抗体の免疫賦活化機構と抗腫瘍効果の理解に繋がることが期待されます。




【本研究のポイント】

  • 免疫チェックポイント分子LAG-3と、その相手方であるMHCクラスIIとが結合した分子の集合体を、世界で初めて可視化しました。
  • T細胞が、LAG-3を介した『トランスエンドサイトーシス』というひきちぎりの機序により、抗原提示細胞からMHCクラスII分子を奪い取る、全く新しい免疫調節機構を発見しました。
  • LAG-3によってMHCクラスIIが奪い取られた抗原提示細胞は、T細胞の活性化ができなくなるだけでなく、病原性CD4陽性T細胞による大腸炎の進行を抑えられる可能性も示されました。


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