2025/12/12
研究活動 プレスリリース

【プレスリリース】アルツハイマー病のアミロイド斑内における 自己抗体の存在とその意義  ~抗体の二面性と治療薬開発におけるピットフォール~

【概要】
 東京医科大学(学長:宮澤啓介/東京都新宿区)人体病理学分野 高橋礼典准教授、長尾俊孝主任教授と沖縄県立中部病院 内原俊記医師らによる研究グループは、アルツハイマー病(AD)脳内のアミロイド斑には、アミロイドβペプチド(Aβ)に対する自己抗体が存在することを世界で初めて示しました。Aβは正常脳にも存在しますが、AD脳ではアミロイド斑として沈着し、認知症の原因になるとも考えられています。
 現在、そのAβに結合させて排除することを目的として、Aβに対する抗体を投与する抗体治療が行われています。本研究では、治療前からアミロイド斑内にはAβに対する自己抗体が存在することを明らかにしました。この成果は、今後の抗体治療の開発や治療薬の投与方法に大きな影響を与えると考えられます。

 本研究成果は、2025年10月30日付で、国際学術誌「Journal of Alzheimer's Disease」に掲載されました。

【本研究のポイント】

  • Aβを排除するために、体内で産生されたAβに対する抗体(抗AβIgG自己抗体)が体液中に存在していることは既に知られていたが、本研究では、アミロイド斑内にも抗AβIgG自己抗体が存在することを初めて示した。
  • 現在のAβ抗体療法は充分に有効な治療とは言えないため、アミロイド斑内の抗AβIgG自己抗体に着目することで、より効果的な治療薬の開発が期待される。


【論文情報】

  • タイトル:One of the binding proteins for administered Aβ appears to be anti-Aβ IgG antibody in amyloid plaques
  • 著  者: Reisuke H. Takahashi⋆, Mayumi Yokotsuka, Ayako Nakamura, Toshitaka Nagao, Gunnar K. Gouras, Toshiki Uchihara(⋆:責任著者)
  • 掲載誌名:Journal of Alzheimer's Disease
  • DOI:https://doi.org/10.1177/13872877251389631


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