【概要】
東京医科大学(学長:宮澤啓介/東京都新宿区)病院機能関連分野 健診予防医学センターの永田 尚義 准教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科の西嶋 傑 特任准教授、早稲田大学理工学術院の服部 正平 招聘研究員らの研究グループは、疾患(Disease)、薬剤(Drug)、食事(Diet)、日常生活(Daily life)に関する詳細な情報を統合した大規模研究基盤「Japanese 4Dマイクロバイオームコホート」の4,198例を含む、日本人5,000人以上の腸内メタゲノムデータを解析しました。さらに、これらのデータを36カ国・25,000人以上に及ぶ国際的な腸内メタゲノムデータと統合・比較することで、日本人に特有な腸内マイクロバイオームの特徴を世界規模で明らかにしました。
この研究成果は2026 年2 月10 日、英文学術誌 Proceedings of the Japan Academy, Ser. B に掲載されました。
【本研究のポイント】
- 日本人5,000人以上の腸内マイクロバイオームデータを、世界36カ国・25,000人以上のデータと比較する大規模な国際解析により、日本人の腸内環境に見られる特徴を体系的に明らかにしました。
- 日本人に特徴的なビフィズス菌の豊富さは、「乳糖不耐性」という遺伝的背景と、近代以降に増加した乳製品摂取の相互作用によって形成されること、さらに、ノリやワカメなどの海藻由来多糖類を分解する酵素が、日本人の約90%で検出される一方、他地域ではほとんど見られないことを明らかにしました。
- 本研究は、日本人の食文化と遺伝的背景に密接に関わる腸内細菌の特徴を国際的な文脈で位置づけるものであり、将来の予防医学や個別化医療の実現に向けた重要な基盤となることが期待されます。
【論文情報】
- タイトル: The Japanese gut microbiome: ecology, uniqueness, and impact on health and disease
- 著 者: Suguru Nishijima†, Masahira Hattori†, Naoyoshi Nagata† (†Corresponding author)
- 掲載雑誌: Proceedings of the Japan Academy, Ser. B
- D O I : https://doi.org/10.2183/pjab.102.006
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