教授
倉田 誠
概要
当教室は、2023年に「生命倫理学(医学倫理学)教室」と「哲学教室」を統合して開設されました。生命倫理、医療倫理、臨床倫理にくわえて、哲学、社会科学、患者学といった科目を担当し、本学の「人間学(Humanities)」という枠組みのもとで、学生の全人的な人間理解を促すべく対話にもとづいた教育・学習を積極的に取り入れています。また、具体的な事例・症例から学生自らが倫理的・社会的課題を見つけ出し、学生同士や教員との対話と議論を通して複数の視点から検討する過程を重視しています。
研究では、医療現場における「意思」確認に関わる諸問題やケアにおける人間関係と「承認」に関する問題を検討しています。また、海外の地域も対象として、諸社会における人権や能力(障害)に関する考え方や感染症対策にともなう社会構造の歴史的変化も研究しています。これらの研究をもとに、実社会の倫理的課題と人文社会科学の知の動向を架橋するような研究を進めています。
社会活動として、毎年、学外の様々な専門職の方も参加される臨床倫理ワークショップを開催するとともに、学内外の倫理講習における講演等も担当しています。また、本学での教育実践から得られた経験や知見を活かして、医学教育における人文社会科学教育のあり方についても発信しています。
教育内容
主な研究領域(研究内容)
生命倫理学、医学倫理、臨床倫理、哲学、医療人類学、障害学、医療社会史