消化器内科学分野

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主任教授
糸井 隆夫
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概要

胆・膵グループ:内視鏡的逆行性胆管膵管造影 (ERCP) 関連手技また超音波内視鏡(EUS)を応用した画像診断(造影EUS、経口胆道膵管鏡など)や低侵襲治療を中心に行っています。胆管結石などcommon disease に対する標準的な内視鏡治療、従来アプローチが困難であった重症膵炎後の合併症である膵被包化壊死 (Walled-off-necrosis) のEUS下経消化管的ドレナージや、胆道癌・膵癌、さらには癌に伴う悪性消化管閉塞に対しても内視鏡的な集学的治療(EUS下経消化管的胆道・膵管ドレナージ、EUS下胃空腸バイパス術:EPASS、腔内放射線治療など)を行っています。また、切除不能膵癌に対する高密度焦点式超音波治療(HIFU)や膵神経内分泌腫瘍に対する超音波内視鏡下エタノール注入療法などの低侵襲治療を治験や自由診療等で行っています。治療適応の可否等のご相談に関しては、随時受け付けております。

肝臓・門脈圧亢進症グループ:肝腫瘍、特に肝細胞癌に対する画像診断および治療を中心に診療しています。画像診断に関しては、主に超音波を用いた精密検査(造影超音波検査、弾性画像解析:エラストグラフィ)を行っております。一方、治療に関しては、経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)およびマイクロ波焼灼療法(MWA)を中心に肝癌の治療を行っています。さらにまた、肝癌に対する新たな治療法として、先進医療制度承認を受けてナノナイフ治療(不可逆電気穿孔法IRE)の臨床試験を開始しています。慢性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に関してもエラストグラフィによる非侵襲的な画像評価を日常診療で用いており、ウイルス性慢性肝炎に対してはインターフェロンフリーの経口薬併用療法なども積極的に行っています。食道・胃静脈瘤に対する内視鏡的治療およびカテーテル治療(B-RTO、PSEなど)も行っています。

消化管グループ:上部消化管においては、良性疾患である逆流性食道炎、Helicobacter pylori感染胃炎などの診断・治療、また近年は食道アカラシアについての診断・治療(POEM)も積極的に行っています。悪性疾患については早期食道癌、早期胃癌に対する内視鏡診断・治療(EMR、ESD)などを行っています。また、消化器外科とのコラボレーション治療である腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)も行っております。下部消化管では大腸ポリープ、早期大腸癌の内視鏡診断・治療(EMR、ESD)および炎症性腸疾患や慢性便秘症や過敏性腸症候群などの機能性疾患を中心に診療・研究を行っています。2021年からは炎症性腸疾患・良性腸疾患センターを設立しています。また小腸カプセル内視鏡やバルーン内視鏡を用いた小腸疾患へのアプローチも積極的に行っております。

低侵襲・化学療法グループ:消化器癌に対する薬物療法(化学療法)を中心に、超音波治療など低侵襲の抗腫瘍療法に関する治療および研究、学術活動を行っております。消化器内科の各グループ(胆膵、肝臓、消化管)や消化器外科、薬剤師、栄養士とも密に連携し、臓器横断的に治療を行っております。さらに通常の消化器癌の他にも神経内分泌腫瘍や原発不明癌に対する薬物療法も行っております。また免疫チェックポイント阻害薬に起因するものを含めて有害事象に対する治療も当グループで行っております。

教育内容

主な研究領域(研究内容)

  • 肝癌・膵癌の新しい診断法と治療法の開発
  • 非アルコール性脂肪性肝炎の画像診断
  • 消化管・胆膵疾患の先進的内視鏡治療
  • 消化器癌のトランスレーショナルリサーチ

担当科目名名称

内科学専攻/一般大学院・社会人大学院・臨床研究系専攻 消化器内科学

講義概要

肝臓、胆道・膵臓、消化管の各領域における疾患の病態、診断、治療に関する講義を行っています。さらに、研究室では各領域において診断技術や治療法についての有用性を臨床的に検証し、より良いアウトカムを得るための研究を行なっております。さらに、本分野では大学院生に対しては優先的に研究に専念出来るように、通常の臨床研究医と区別したカリキュラムを編成しております。

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