主任教授
後藤 浩
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概要
東京医大の眼科は新宿本院を中心として、茨城医療センター、八王子医療センターをはじめ関東圏に13の関連病院へ眼科医常勤医を派遣しております。なかでも日本眼科学会の定める専門医制度における眼科研修プログラム施行施設として、新宿本院と2つの医療センターの他に5つの関連施設に常勤医が在籍し、眼科医の育成にも精力的に取り組んでおります。
臨床面では白内障、緑内障、網膜硝子体疾患(糖尿病網膜症、網膜剥離、加齢黄斑変性)などの主要眼疾患はもちろんのこと、角膜移植、ドライアイ、眼炎症(ぶどう膜炎)、眼腫瘍、斜視弱視、神経眼科疾患、ロービジョンケア、色覚、涙器・涙道、コンタクトレンズに関する専門医を擁し、各専門グループが精力的に日々の臨床に取り組んでおります。また、これらの専門医を中心に基礎的研究にも積極的に取り組み、その研究成果を内外に発信していますが、中でもぶどう膜炎や眼腫瘍については本邦における臨床、研究の中心的役割を果たしています。
■眼科学分野の沿革
大正5年、東京医科大学の創立と時を同じくして初代教授である須田卓彌先生のもと眼科学教室は発足し100年以上の歴史ある教室です。その後、大正6年に井上誠夫先生、昭和7年に馬詰嘉吉先生、昭和31年に桑原安治先生が主任教授を歴任され、昭和38年からは松尾治亘先生が主任教授となり今日の眼科学教室の礎を築かれました。また、平成3年より臼井正彦先生が主任教授となり教室は更なる発展を遂げ、平成19年4月からは、後藤浩先生が主任教授として就任し、臨床面における充実と教育の重視に加え、従来にも増して眼科の基礎ならびに臨床的研究を推進し、現在に至っております。
2020年には教室として3度目となる第124回の日本眼科学会総会のほか、日本臨床眼科学会をはじめ本邦の主要な眼科学会を数多く主催し、眼科学の発展に大きく貢献しています。
教育内容
主な研究領域(研究内容)
- ぶどう膜炎の発症機構の解明とバイオマーカーの確立
- 眼腫瘍の臨床病理と新規治療法の開発
- 網膜硝子体疾患の病態解析と薬物療法の開発
- 感染性眼内炎と硝子体の関連から病態解明を探る
- 早期緑内障診断システムの開発
- 角膜感染症の病態解明
大学院医学研究科について
担当科目名称
眼科学
講義概要
次世代シークエンサーなどを用いた新規疾患関連遺伝子の探索、メタボローム解析、蛋白機能解析を行い、難治性眼疾患の病態解明や新規治療法の開発を目指しています。本学の基礎講座や他学との共同研究も積極的に行っています。また、当研究室ではマウス専用の視力測定器(OKN)や、小動物専用のOCT(Heiderberg社, Spectralis)なども完備されており、臨床的な見地からの動物実験も行っています。さらにConditional knockoutマウスの交配や、感染性角膜炎および眼内炎モデルを用いた研究、フローサイトメトリーを用いた免疫学的解析を駆使した分子生物学的手法を用いた研究などが行われています。定期的に教職員が大学院生とミーティングを行い、基礎と臨床の両方の視点から眼科学の理解が深められるよう大学院教育を行っています。