レーザー外来

レーザー外来は、毎週月曜日・午前中に予約制で診療を行っております。 まずは、初診・一般外来を受診していただき、その後にレーザー外来を予約させていただきます。
対応疾患は、保険診療で太田母斑・異所性蒙古斑・外傷性色素沈着症・単純性血管腫・毛細血管拡張症です。
自費診療では、そばかす(雀卵斑)・しみ(老人性色素斑)や老人性イボ(脂漏性角化症)・老人性血管腫を加療しています。
レーザー照射後はかならず適切なスキンケア(遮光など)が必要になります。

疾患の説明

保険診療可能

太田母斑

先天性・後天性があります。
先天性は1歳までと思春期頃までの二つのピークがあり、片側の顔面のおでこから頬部にかけて出現する、淡青色から褐色の色素斑。
後天性は思春期以降、頬部に左右対象の米粒大褐色から褐紫色の色素斑が多発します。また両こめかみにも淡い青褐色の色素斑を認めることがあり、後天性真皮メラノーサイトーシスとも言われます。
2−3ヶ月に1回、複数回のレーザー治療が必要となります。
レーザー照射後は1週間程度かさぶたができます。また、照射後遮光などスキンケアが重要です。

異所性蒙古斑

黄色人種では出生時から臀部・腰部に青色の蒙古斑を認めることが多くありますが、そのほとんどは小児期に消失します。しかし、他部位に出現した蒙古斑は消失する可能性が低いため、幼少期からレーザー治療を行います。
2−3ヶ月に1回、複数回のレーザー治療が必要となります。
レーザー照射後は1週間程度かさぶたができます。また、照射後遮光などスキンケアが重要です。

外傷性色素沈着

事故などにより受傷した部位の皮下に色素を有する異物が混入、そのまま上皮化し、皮膚表面から異物を透見できる状態の場合、レーザー治療が可能です。しかし、色調によっては治療できないこともあり、診察時に治療の可能性について評価いたします。
レーザー照射後は1週間程度かさぶたができます。また、照射後遮光などスキンケアが重要です。

当院では、刺青除去の治療は行っておりません。

単純性血管腫

多くは出生時に認める、平坦で赤みのある病変です。皮膚の浅いところの血管の増加によるものです。成長とともに軽快することはなく、徐々に色調が濃くなり、中年以降で平坦であった病変が盛り上がってくることがあります。
2−3ヶ月に1回、複数回のレーザー治療が必要となります。治療によっても完全に消失しないこともあります。

毛細血管拡張症

皮膚の浅いところの小さな血管が拡張して生じる赤い病変。両側頬部や頚部に認められる場合もあります。
クモ状血管腫、星芒状血管腫:中央が紅色に隆起し周囲に放射状の血管の拡張を認める病変。星芒状血管腫は小児の頬部に生じることが多いです。 直後に消失するものから、数回の治療が必要なものもあり2−3ヶ月に1回照射します。

保険適応外

雀卵斑

顔面や手背・腕など露出部に出現する直径数ミリまでの褐色斑。遺伝性があり家族内発症が多く、夏季に日光暴露で増悪するため、治療を行っても再発しやすいです。レーザー照射後は1週間程度かさぶたができます。また、照射後遮光などスキンケアが重要です。

老人性色素斑

中年以降に発症する大小の褐色斑でほぼ盛り上がりがありません。時に表面の皮がむけることがあります。露出部に多くみとめますが、体幹などにも出現します。少数回の治療で効果があります。レーザー照射後は1週間程度かさぶたができます。また、照射後遮光などスキンケアが重要です。照射後、病変の残存があれば、皮膚の状態によって3ヶ月以上間隔をおいて再度治療を行います。

脂漏性角化症

中年以降に多発してくる盛り上がりのある正常皮膚色〜褐色・黒色の病変です。表面はザラザラしており、時にかゆみを伴うことがあります。通常は保険適応のある冷凍凝固術や手術で除去されることが多いのですが、わずかに皮膚表面から隆起した病変ではレーザー治療も可能です。個々の病変は数回の治療で除去することができますが、レーザー照射後は1週間程度かさぶたができます。また、照射後遮光などスキンケアが重要です。

老人性血管腫

中年以降に、主に体幹に生じる1.2ミリから5ミリ程度までの半球状に盛り上がるルビー紅色をした病変で、年齢とともに増加します。小さい病変であればレーザーで治療が可能ですが、大きいものは数種類のレーザーを組み合わせるか手術で切除することが選択できます。

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