「患者に優しい医療(低侵襲医療)」の
実現に向けた研究活動
08 個別化医療を目指したゲノム医療の実践 Research

Research
遺伝子診療センター、臨床腫瘍科、
人体病理学分野、分子病理学分野
個別化医療に向けたエクソームデータの解析法の確立
(TMU Precision Medicine Project)
次世代シークエンサー(NGS)の登場によりゲノム医療が大きな変革をとげています。特に、希少疾患・難病領域における診断には、ゲノム解析が必須となっていますが、保険診療内での検査には限界があります。また、保険収載されているがんゲノムパネル検査も、実際に治療に至る割合は約5%程度であり、検査回数も限定されることが問題となっています。そこで本学では、患者に優しい個別化医療の社会実装への具現化を目指したTMU Precision Medicine Projectを結成し、がんを含む生活習慣病および難治性疾患の患者を対象として、全エクソームデータ(WES)解析により得られたゲノム情報と詳細な臨床所見を組み合わせた研究開発を行っています。
次世代シークエンサー(NGS)の登場によりゲノム医療が大きな変革をとげています。特に、希少疾患・難病領域における診断には、ゲノム解析が必須となっていますが、保険診療内での検査には限界があります。また、保険収載されているがんゲノムパネル検査も、実際に治療に至る割合は約5%程度であり、検査回数も限定されることが問題となっています。そこで本学では、患者に優しい個別化医療の社会実装への具現化を目指したTMU Precision Medicine Projectを結成し、がんを含む生活習慣病および難治性疾患の患者を対象として、全エクソームデータ(WES)解析により得られたゲノム情報と詳細な臨床所見を組み合わせた研究開発を行っています。
呼吸器・甲状腺外科学分野 肺癌脳転移における免疫微小環境の解明と免疫療法への応用
肺癌の脳転移は治療経過中の 20-40%の症例でみられ、時に致命的となり、その治療法は放射線治療や外科的切除術が中心であり、薬物療法の効果については現状では限定的です。近年、免疫療法の進歩により肺癌治療に大きな変革がみられていますが、脳転移に対する免疫療法の報告は少なく、不明な点が多いのが現状です。我々は、肺癌脳転移の免疫微小環境を多角的に最新の分子病理学的な手法を用いて解析し、免疫抑制状態にあり、その原因の一つに腫瘍関連マクロファージが関与している可能性があることを解明しました。脳転移を有する肺癌症例に対する免疫療法の治療開発につながるように現在も研究を継続中です。
- 【分野HP】
- 東京医科大学 呼吸器・甲状腺外科学分野