活動報告・ニュースレター

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活動報告

2018年8月5日 免疫ふしぎ未来2018

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免疫ふしぎ未来2017

毎年恒例、2018年8月5日(日)に開催された日本免疫学会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動「免疫ふしぎ未来2018」に、昨年に引き続き松本領域長が「免疫細胞はどのように敵と味方を見分けるか?」、また大阪大学の荒瀬尚先生が「マラリアと免疫」と題してトークを担当しました。パネル掲示では東京医科大学免疫学分野の町山裕亮講師が熱心に来場者の質問に答えて、昨年同様、「ネオ・セルフ」の活動内容を一般の方々に知って貰えたかと思います。トークのトピックは「寄生虫ワールド」。慈恵医大嘉糠先生の「何十万年前から寄生虫と共生してきた人類が、最近の50年、突然、虫を排除してしまったものだからアレルギーを起こして当然。人間の免疫系は寄生虫ありきで今のバランスに落ち着いている。」という説得力のあるお言葉。アレルギー治療として豚鞭虫を用いているそうです。今年は特に猛暑の夏ですが、何と来場者は前年からプラス千名の2851名。ご来場のみなさま、ありがとうございました。来年度の実行委員長は本領域事務の横須賀が拝命致しましたので、来年はさらにネオ・セルフの普及活動に貢献したいと考えております。

2018年2月14日 九州大学高等研究員笹月研サイトビジット
富山大学 岸 裕幸

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kishi-sasazuki

CFSEで蛍光標識したグレーブス病の患者さんの末梢単核球(PBMC)を甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体のペプチドで刺激し、増殖してCFSEの蛍光強度が低下したCD4+ T細胞を96 well PCR用プレートに、笹月研の豊海さんと一緒に、単一細胞ソートしました。そのプレートを-80℃に保存していただき、後日、凍結した状態で富山大学に送ってもらい、TCRの解析を行いました。その結果、2人の患者さんからそれぞれ、1クローン、3クローンのクローナルに増殖しているT細胞のTCRが確認され、現在その発現ベクターを作製中です。
CR用96ウェルプレートに単一細胞ソートできるのであれば、実験機関でソートしていただき、それを富山大学に送ってもらうことで、TCRのレパトア解析および取得ができることがわかりました。これで共同研究がよりやりやすくなりました。
この結果をもとに、高知大学の宇高先生がそちらで培養しているT細胞株を単一細胞ソートされ、それをうちで解析し、TCRが取得できています。

2017年12月21日 ヒトおよびマウスにおけるAire欠損の病態解析:Annamari Ranki教授との面談
徳島大学先端酵素研究所 松本 満

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Helsinki2017

Aire欠損症はわが国ではきわめて稀な疾患ですが、北欧、特にフィンランドには大きな家系が存在します。事実、Aire遺伝子はフィンランドの2つの研究グループがpositional cloningによって独立に同定した遺伝子です(Nature Genet. 1997)。松本班では遺伝子改変マウスを用いてAireの機能解析に取り組んでいますが、実際に患者を診療している研究グループと情報交換を行うことはヒトとマウスの両方からAire機能を明らかにする上で重要と思われます。この度、同じくAire研究の第一人者であるPart Peterson教授(タルトゥー大学・エストニア)におけるAireを研究課題とした大学院学生の学位審査を担当する機会があり、フィンランドにおけるAire欠損症を掌握されているAnnamari Ranki教授(ヘルシンキ大学・フィンランド)を12月21日に訪問し、Aire欠損病態のヒトとマウスにおける異同について議論を行いました。特にRanki教授はAire欠損症における様々な自己抗体がどのような病的意義をもつかに興味を持っておられ、ヒトのAire欠損症で認められる自己抗体がマウスモデルにおいても観察されるか否かについて、今後の共同研究の可能性を議論しました。このような国際的な交流活動を通じて、Aire機能をヒトとマウスの両面から明らかにしてゆきたいと考えています。
(写真上)Annamari Ranki教授と。
(写真下)Skin and allergy hospital Helsinki University Central Hospitalの外観:ヘルシンキは北に位置するため、この時期はまだ午後3時過ぎでも既に外は真っ暗です。

2017年12月20日 ワシントン大学医学部への短期留学
徳島大学大学院医学研究科博士課程1年 松本 穣

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Wash-U2017Jr

「胸腺におけるネオ・セルフ生成機構」(松本班)ではAIRE遺伝子が自己寛容に果たす役割について研究をおこなっており、その過程でⅠ型糖尿病に抵抗性を示すNOD背景のAIREトランスジェニックマウスを樹立しました。その糖尿病抵抗性メカニズムの解明のため、本年9月1日より3か月間、NODマウスの研究の第一人者であるワシントン大学医学部(米国・セントルイス)のEmil R. Unanue教授の研究室に留学をさせていただく運びとなりました。Unanue教授の研究室ではNODマウスにおけるⅠ型糖尿病発症のメカニズムにおいて、膵臓のランゲルハンス島内に存在する抗原提示細胞に注目しており、まずその解析手段としてマウスの膵臓からランゲルハンス島を分離する方法をご教授いただきました。また、分離したランゲルハンス島からさらに抗原提示細胞を遊離し、それらをフローサイトメトリーやCTLL-2 assayを用いて詳細に解析する手法をご指導いただきました。今回の留学で得られた技術や知見を活かし、当研究室のⅠ型糖尿病抵抗性マウスのメカニズム解明およびAIRE遺伝子の機能解明により一層努めていこうと考えています。

2017年9月1日 米ワシントン大学セントルイス Unanue教授との共同研究

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Washington-U

本研究領域における国際活動支援班での取り組み課題として、本研究領域にとって有用な技術の習得、ならびに若手研究者の相互派遣をあげています。本年9月1日、自己免疫疾患の病態解明に取り組んでいる徳島大学大学院博士課程1年次に在籍中の学生と松本が、I型糖尿病のモデルマウスであるNODの解析で世界のトップランナーであるEmil R. Unanue教授と共同研究を行うべくワシントン大学医学部(米国・セントルイス)を訪問しました。Unanue教授はT細胞の認識抗原がMHCと結合したペプチド・MHC複合体であることの発見により、1995年にAlbert Lasker賞を受賞されています。Unanue教授の研究室では早速、マウス膵臓からランゲルハンス島を分離し、ランゲルハンス島内に存在するマクロファージがどのようにラ氏島関連抗原を提示しているかの研究方法をご指導いただいております(写真左)。また同大には、我国においても広く読まれているJaneway’s Immunobiologyの責任編集者であるKen Murphy教授(写真右)が抗原提示細胞の主役とも言うべき樹状細胞の研究でも優れた業績をあげています。こうした人的交流活動を通じて、「ネオ・セルフ」の実態解明に取り組む本領域における国際活動支援をさらに活性化したいと考えています

2017年8月6日 免疫ふしぎ未来2017

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免疫ふしぎ未来2017

2017年8月6日(日)に開催された日本免疫学会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動「免疫ふしぎ未来2017」では、昨年に引き続きパネル掲示の他、今年は松本領域長直々ショートトークを行い、昨年以上に「ネオ・セルフ」の活動内容を一般の方々に知って貰えるよう活動して参りました。目的を持って来場された方々ばかりですから、熱心に質問されたり、答える私達にも熱が入ります。ポスターの前では、6時間以上も入れ替わり立ち替わり、昼食をとることもままならない程、見学に来てくださいました。今年も暑い夏休み期間中、1787名のご来場のみなさま、ありがとうございました。

2017年7月25日 三重県高田高等学校東京キャリア宿泊学習グループ別研修
計画研究班 A02 横須賀忠

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Takada High School

東京キャリア宿泊学習グループ別研修と題して、三重県高田高等学校の1年生5名が東京医科大学にラボ見学に来ました。校外学習の一貫として、生徒の視野を広げ将来について考えを深めることを目的に、大学や企業を訪問するという内容です。生徒の独自性や自立性を重視しているからでしょうか、訪問先は生徒が自分達で決め、Webを通して情報を集めた後、直接アポイントメントを取り計画を実行するそうです。わずか3時間のラボ見学でしたが、抄読会やラボミーティング、また免疫学やネオ・セルフのコアのデータ等に触れ、高校では想像も付かない研究室の実際を経験できたのではないでしょうか。東京医大見学の後は、各々分散し、セブンイレブンジャパンやJAXAを訪問するそうです。若い内に良い経験を沢山して下さい。また、興味があったらアカデミアの世界にも足を踏み入れて下さいね。

2017年2月20-22日 ベイラー医科大学Brenner Malcolm博士との共同研究
計画研究班 A02 横須賀忠

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Baylor Medical College

本新学術領域の国際支援活動の一環として、Baylor医科大学の遺伝子・細胞治療センターのセンター長Brenner Malcolm博士との共同研究を始めました。Malcolm博士はキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)を用いた米国のがんの細胞治療の第一人者です。このセンター自体が、MD Anderson Cancer CenterやTexas Children’s Hospitalを中核とするテキサス医療センター内にあり、Baylor医科大学やRice大学などと共に医療・研究・教育の大規模拠点を形成しています。ビデオ会議などで交流しておりましたが、国際支援活動を機に直接現地に来ないかというお誘いを受け、今回、現地を訪れました。がん免疫の世界ではなかなか理論先行で研究を進められないこともあり、私のT細胞シグナルのイメージング研究には大変興味を示してくれましたし、22名の研究者との個別にディスカッションを行い、ヒトCD19-CAR-T治療が既にオートメーション化されて実際の医療に使われている現場を体験し、非常に有意義な3日間でした。この知識や体験を今後の、Malcolm博士との共同研究だけでなく、ネオ・セルフ研究、特に腫瘍におけるネオ・セルフ生成機構の解明に生かせればと考えています。

2016年9月5・6日 第1回総括班会議・領域会議

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第1回総括班会議・領域会議

2016年9月5日(月)と6日(火)の2日間、東京医科大学にて第1回総括班会議と領域会議を開催しました。これから始まる新学術領域「ネオ・セルフ」の5年間がより充実したものなるよう、領域運営に関して話し合うと共に、計画班員各々の最新の研究データを発表し、ネオ・セルフの解明に向けて活発な討論を行いました。海外の学会参加中の先生にはテレビ会議ソフトでご参加頂きました。また、台風11号の九州上陸と重なり、西日本方面の先生方の多くは、予定を繰り上げて上京して頂きました。これからも、班員一丸となって研究に取り組んで参ります。

2016年8月7日 免疫ふしぎ未来2016

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「免疫ふしぎ未来2016」のパネル掲示

2016年8月7日(日)に「免疫ふしぎ未来2016」でパネル掲示を行いました。免疫ふしぎ未来は、毎年お台場の日本科学未来館で開催する、日本免疫学会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動です。今回の新学術領域「ネオ・セルフの生成・機能・構造」のスタートに際して、いち早く一般のみなさまに「ネオ・セルフとは何か?」を説明してきました。暑い夏休み期間中にもかかわらず、小学生から高校の生物先生まで、2000人以上のご来場のみなさま、ありがとうございました。

ニュースレター

2018年7月1日 ニュースレター第2号

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ニュースレター第2号

新学術領域ネオ・セルフのニュースレター第2号を発刊しました。今回の内容は、トピックスとして最近のネオ・セルフ研究の知見として論文投稿された先生方(谷内一郎先生、新田剛先生、堀昌平先生)のご研究をフューチャーし、また計画班のこの1年間の研究内容の報告をさせて頂きました。その他、国際交流でワシントン大学に行かれた松本穣先生の手記、J Exp Medのエディトリアルボードになられた山崎小百合先生によるRalph Steinman博士との思い出話など、盛り沢山です。第2号も無事発刊できましたことに、執筆戴いた先生方に御礼申し上げます。

ここをクリックでニュースレター第2号(pdf 6.4MB)をダウンロードできます。高解像度(39.9MB)をご希望の方は事務局(東京医科大学免疫学分野 横須賀忠 )までご連絡ください。

2017年11月8日 ニュースレター第1号

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ニュースレター第1号

新学術領域ネオ・セルフのニュースレター第1号を発刊しました。内容は、この新学術領域を発足させ公募班共々研究を推進していく上での領域代表のメッセージ、計画班12名、公募班21名のネオ・セルフ研究の紹介、第17回国際HLAワークショップのレポート等となっております。ここに無事発刊できましたことに、執筆戴いた先生方に御礼申し上げます。

ここをクリックでニュースレター第1号(pdf 2.9MB)をダウンロードできます。高解像度(148MB)をご希望の方は事務局(東京医科大学免疫学分野 横須賀忠 )までご連絡ください。